ころすけのお金のお話

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【円高をわかりやすく①】あの時なぜ円高になったのか

通貨についての疑問。
過去、金融危機以降は暫く円高だと言われる期間が続きました。
そして、ユーロ危機と騒がれた時はユーロ通貨が崩壊すると。
高い安いとなる理由は様々ですが、世界経済の影響を受けて、いったいどういう理屈で通貨価格は変動するのでしょうか。

お金が集まった あの日あの時

なぜ日本は円高だったのか。
2011年、3月11日。
想像を絶する大震災に東日本は壊滅的に破壊されたのです。 それは色んな意味で日本に大きなダメージを与えました。
人々の命は奪われ、製造業の要の工場は潰されて、道路や水道などのライフラインもめちゃくちゃになりました。
そして、これらの事により日本の経済にも大きな影響を与えました。

真っ赤な家計の日本

震災が起きてしまったため、復興には多額の資金が必要となりました。
しかし、すでに日本政府は莫大な借金をしている状態で大赤字でした。
復興の財源を作り出すには、増税or国債発行以外に手はありませんでした。とにかくお金が必要だったのです。
しかし、コレをしてしまうと日本経済にとってはマイナスです。
増税をすれば、景気が悪くなる。
国債を発行すれば、すでに多額の財政赤字を抱えているため日本の信用度はガタ落ち。
どちらにせよ、日本通貨のは大暴落してもおかしくないわけです。
ですが、現実にはめちゃくちゃ円高になりました。
円の価値が上がったわけです。 いったい何故。

円高になった2つの理由

円高になった理由として
長期的な要因短期的な原因があります。

長期的要因〜ドルの引き上げ〜

震災前から、かなり円高傾向だった背景があります。それはリーマンショックの影響です。
2008年のリーマンショック以降、アメリカの経済は危機的状況でした。
当時のオバマ政権は、『政府がバンバン資金援助してあげるから、環境保護事業を中心に新しい事業を立ち上げて、景気を立て直しましょうや』と考えたわけです。
この政策により、アメリカ政府の財政支出は劇的に増加しました。
その結果、アメリカは国債を大量に発行することになったわけです。
それを見た投資家達は『アメリカ経済エゲツないことなっとるやんけ!アメリカ政府って金が足らんから、むっちゃ国債発行しとるなぁ!こら暫く経済は低迷しよる!ドル安に向かうとワイは思うで!こら一旦、資金引き上げなあきまへんわ!』と、考えたわけです。
結果、大量に投資資金のドルが引き上げられ、次にユーロに流れこんでいきました。

長期的要因〜ユーロの引き上げ〜

多くの投資家のドルは売られて、ユーロが買われました。
投資家は『ユーロは安心ですわ!ドルの次に流通しとるさかいなぁ!なんや怪しい雰囲気出しとるドルより、しばらくはユーロが安定しよるやろ』と予測したわけです。
ですが、ここで待ち受けていたのはギリシャの財政破綻問題でした。 ギリシャが政権交代により、前政権が隠していた巨額の財政赤字が判明したのです。
破綻寸前のギリシャに、同じ共通通貨のユーロを使っているヨーロッパの国々が救済に乗り出しました。
この事件でユーロの信頼はガタ落ち。ドルがダメ、ユーロもダメ。そして、消去法で残った円に資金が流入してきたわけです。

安定した通貨は少ない

ドル、ユーロ、円。
それ以外にも世界には通貨が存在します。
ですが、それらの通貨ではダメなのです。

ドル、ユーロ、円は世界の通貨の中でも大量に出回っています。
大量に出回っているということは、売り買いの自由度が高いということ。
買いたい時にいつでも買える。売りたい時にいつでも売れる。 これは投資家からすると、とても大事なのです。

カナダドル、オーストラリアドル、ニュージーランドドル
これらは値動きに安定感があり、金利も良く、投資対象として、とても魅力がありました。
ですが、リーマンショックの時に売りが売りを呼ぶ状態となり、売ろうとしても売れなくなってしまったのです。
売りたくても、買い手がいないと売買が成立しないのです。
こういった危険性は、その通貨の取扱量が少ないほど増します。
金融危機のように、経済が正常に回っていない状態の時には注意しなければならない要素です。

安心国家日本

世界を見渡して他の国と比べてみると、日本という国はとても平和です。
治安がいいし、突然国家がヘンテコな事を言いだしたりしません。
日本に住んでいると、当たり前の事だと思っていることは、実は世界から見ればそうではないわけです。
だから、世界中の投資家はとりあえず円にしておくと考えたので、当時の日本は円高になったのです。 世界の投資家から見れば、日本という国の円という通貨は、資金の避難場所になるほど信頼があるということになるわけです。

リーマンショックを再学習