相場考察

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今月の相場考察

8月にトランプ大統領が、中国に再度追加関税を発動する意向を表明しました。
市場の反応としては、先進国の株式相場以外にも、米中貿易戦争で影響を受ける可能性の高いアジアの工業諸国を中心に株式相場は大きく下落しました。トランプ大統領の発言や政策が影響を及ぼすという点においては変化はありません。引き続きトランプゲームは継続です。

政策金利の方はというと、7月末のFRBは予想通りの0.25%の利下げを決定しました。
大幅な利下げを期待していたトランプ大統領は、FRBにネガティブなツイートをして牽制しましたが、相場に与える影響としては限定的でした。
市場は再び次の利下げに焦点を合わせています。

先月からの大きなまとめとしては
米中貿易戦争
イラン情勢問題
香港の混乱
日韓関係の悪化
といったところでしょうか。

政治的な要因が多く、ドル円為替レートは急速に円高が進みました。日本の株式相場も大きく下げてきていますね。ではそれぞれを見ていきます。

 

日本市場

日経平均株価

米ドル /  円

出典:SBI証券

FRBの利下げにより現れた魔物 “円高”

先月末に行われたFOMCで、アメリカの政策金利である「FF金利」の誘導目標を、年2.25~2.50% から 年2.00~2.25% に引き下げました。ちなみに、FRBの利下げは10年半ぶりとなります。

これにより、円とドルの金利差は縮小。
円買いが進み円高傾向となりました。GWは110円前後をウロウロしていましたが、今は105円あたりです。
3ヶ月間の動きにしてはそこそこ大きく動きました。

輸出関連企業にとっては困りますし、それを懸念してか、株も売られてしまいました。

トランプ大統領はさらなる利下げを求めていますし、状況によっては年内にもう一段階の利下げもありえます。
日銀が、現在の金融緩和政策をさらにゆるゆるにするのであれば、再び金利差が生まれるので円安に動く可能性が出てきますが、そこは不透明なまま。
しばらくは今の円高トレンドが続きそう。今週も日経平均の動きは弱そうです。

 

 

 

米国市場

NYダウ

出典:SBI証券

利下げは行われたが…景気回復は?

市場の予想通りに利下げを実施しましたが、株式相場は急落。市場の反応は悪かったです。
1998年時のケースに似ている。今後株式相場が値を戻すかどうかは、景気後退に陥るかどうかにかかっています。


出典:NY連銀

上の景気後退確率はNY連銀が公表する指標です。
1年後の米国の景気後退の確率を予想するのですが、スコアが0.3を超えた過去8回のうち、7回景気後退が発生しています。現在は0.3を超える水準まで上昇しているので、NY連銀は3割ぐらいの確率で景気後退すると予想しています。
ちなみに、この景気後退確率は2018年以降ずっと上昇基調にあるので、しばらくトレンドは続きそうです。

 

予定通り、第4弾の関税発動

トランプ大統領は、中国からの輸入品3000億ドル分(約32兆円)を対象とする追加関税を9月1日に発動するとツイッターで表明しました。中国側がアメリカ農産品の輸入拡大という約束を守らなかったと批判して、スマートフォンから衣類まで全ての輸入品に、10%の関税を上乗せする方針を示しました。
これを受けてマーケットも反応しましたね。

一方で、アメリカ政府(米通商代表部(USTR))は13日、中国への追加関税について携帯電話など一部品目への発動を12月15日まで遅らせると発表しました。
理由として「健康、安全、国家安全保障、その他の要因」を挙げています。
対象品目には携帯電話のほか、ラップトップPC、ビデオゲーム、玩具、PCモニター、靴や衣類などが含まれます。関連銘柄の株価は反応しましたが、上値は限定的だと思われます。
まぁ先送りにしているだけで、関税は掛けられてしまうのですから当たり前ですが…。今後の関連銘柄決算に注目していきたいです。

 

逆イールド出現

出典:Bloomberg

利回り曲線のフラット化や逆転は、景気下降局面が近づいてるサインとして有名です。
今年3月にも発生したこの逆イールドですが、世界中が低金利化している中での逆転現象は、再び過去のリセッションを引き起こすサインとなっているのでしょうか。

過去に逆イールドになった場面は、FRBが景気過熱に対応する形で中立金利を大幅に上回る水準まで利上げを行ったことがきっかけでした。それと同時に、実質FF金利の水準が高くなり、景気後退に陥ったというのが筋書きです。では今回はどうなのか。

今回の逆イールドは過去と異なる点があります。それは実質FF金利の上昇を伴っていないことです。
このため、 FOMCでは、イールドカーブの逆転について多くの参加者は景気後退を示すものではないと判断しています。労働市場や経済活動の数字が良いのであれば利上げを躊躇しないということ。
ただし、逆イールドになった時に、金融市場が過剰なリアクションを取ると景気後退に繋がるリスクがあると予測しています。
となると、FRBはこれを回避するために、逆イールドになったこと自体が景気後退を示唆するものではないと市場に織り込ませる必要があるとうことです。FRBが景気過熱に伴う利上げペースの加速に追い込まれなければ、実質FF金利を低い水準にとどまらせることができるためです。
逆イールドそのものが景気後退につながるわけではない点を踏まえて、今後の金利動向を眺める必要があります。

 

 

欧州市場

ECBは利下げに舵を切るのか

ECB政策金利

出典:Yahoo finance

ドラギ総裁が間も無く退任となる中、最後の切り札として、景気刺激策に利下げをするのではないかとの予測が濃厚です。16年以降ゼロ金利が続いていましたが、いよいよマイナス金利ということになるのでしょうか。
マイナス金利ということは、債券投資家からの資金がどこに向かうのかが気になるところです。

こういった政策を取るということは、その後の対応をキッチリとしていかないといけません。
となると、もし仮に実際利下げを行ったとしても、その後に就任する予定のラガルドさんに注目が集まるはずです。ここで注目すべきはラガルドさんがどういった政策に進んでいきたいのかを確認する必要があるのです。

ドラギ総裁の発言に注目が集まっていますが、為替や欧州株式を触っている人はここが大きなポイントになる可能でが出てきそうです。

9月のドラギ総裁の政策発表、そして10月のブレグジット、さらに11月のECB総裁の交代。
相場は最終局面に向かっているとされていますが、ユーロはどう動いていくのか。値幅を取る人には面白くなってきましたね。

 

ブレグジットの行方は

先月も触れましたが、引き続きブレグジットをウォッチです。

新しく就任したジョンソン首相は、EU離脱を巡る議会の決定を一部の議員が阻止する姿勢を示した後に、フェイスブック上で反論。EUが離脱協定案の再交渉に応じなければ、合意のないまま10月31日に離脱を強行すると表明しています。
一方のEU側は、再交渉に応じない構えを崩していません。となると、イギリスとEUは事実上離脱が決定しています。

EUは、離脱案の交渉をしたところで離脱。交渉をしなくても離脱。もう離脱確定なのです。
これらを覆すには、再度離脱を延期する何らかの措置を取るか、イギリスが手のひらを返してやっぱり離脱したくありませんと言うしか選択肢が無いのです。

欧州の市場がココを織り込んでいるのかというと、そうでもなさそうです。
わかってはいるものの、結局のところは外部要因が強く影響しています。

実際に離脱が決定した時には、市場に与える影響は予測がつかないのでは。

 

 

新興国市場(中国)

上海総合指数

出典:SBI証券

政策は景気失速を回避できるのか


出典:日本総研

中国の景気回復が鈍化しています。以前より、いっそう割安感が出てきましたね。

実質GDP成長率を見ると、前年同期比+6.2%に減速しています。
昨年までの制策の影響が残っており、内需の回復が遅れているほかに、 米国による関税引き上げによって外需も低迷状態。 地方経済の低迷が深刻化しています。
中国政府が打ち出した景気対策の効果がストレートに現れていない状況ですね。来年の見通しはよくないです。

 

アメリカの関税は厳しい

輸出の動きが弱いです。特に米国向け輸出は減少です。
原因はもちろん、トランプ政権が合計 2,500億ドル規模の中国製品の関税率を引き上げたことです。
他の地域向けも、伸びず。 まだまだ制裁関税の影響が残るため、米国向けは低迷が続く見通しです。
また、アジアやEU向けについても、I T 需要の伸び悩みや、ブレグジット問題に起因する不透明感もあり、回復 力はなかなか見込めない状況が続きそうです。

 

 

相場としては、大きなイベント目白押しの2019年後半戦。
良くも悪くも、アメリカの政治政策、金利政策、そして大統領のパフォーマンスに振り回されている感じがありますが、いつまでも続くことはありません。いずれ終わりが来ます。

特に米中の貿易戦争は、最終的な切り札を持っているのは中国のように思えます。
今よりも、ジタバタと慌ただしい相場になってきそうですが、振り落とされずに市場に生き残りましょう。

 

最後まで読んでいただき ありがとうございました♫

ころすけ(@korosuke_money)

ころすけ

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